メモリーメディアは何を基準に選べばよいでしょうか。(PXW)
画質、記録フォーマット、修復機能等の概要と、各メディアの特徴を以下に示します。
- 画質
現在弊社から販売しているHDならびに4K用のカムコーダーは全てデジタル記録ですので、記録時に設定したフォーマット(圧縮方法とビットレートを含む)が同じで、メモリーメディアへの書き込み(記録)と読み出し(再生)時のビットレートがそれ以上であれば、異なるメモリーメディアを使用しても画質(解像度)は変わりません。一方で、性能に余裕の無いメモリーメディアでは映像記録が停止してしまう場合がありますので、大切な記録を行う場合はできるだけ余裕のあるメモリーメディアを使用することをお勧めします。
- 対応する記録フォーマット
メモリーメディアの種類による記録できるビットレートの上限により対応できる記録フォーマットが異なるなど、それぞれの特徴があります。カムコーダーで使用できるメモリーメディアと記録フォーマットについては各機器の取扱説明書をご参照ください。
- 修復機能
動画収録ではRECトリガーを押して記録を止めるまではファイルが開いたままになりますので、その間に万が一メモリーメディアをメモリースロットから抜いてしまった、カメラの電源が落ちた、あるいはフリーズしてしまったような際には記録した映像が全く使えなくなる(読み出せなくなる)場合があります。メモリーメディアによってはこういったアクシデントの場合にも直前の撮影部分までを生かせるようなサルベージ機能(修復機能)に対応しているものがあります。
- 各メディアの特徴
最近よくご利用いただいているメモリーメディアについて、以下に簡単な特徴をご説明します。
[SxSメモリーカード]
先進のインターフェースバスと弊社独自のメモリーコントローラーを備え、高速な書き込み・読み出しスピードに対応する業務用メモリーカードです。弊社から販売しているSxSメモリーカードスロット搭載のカムコーダーで全ての記録モードに対応*1し、データに応じた効率的な書き込みを行う「速度低下防止機能」により4Kなどの高ビットレートの撮影時でも安定した記録が可能です。また、何らかの原因でメモリーカード内のデータに異常が発生した場合のサルベージ(修復)機能やメモリーカードの交換時期の目安を通知する機能を搭載し、過酷な撮影現場でも安心してお使いいただけます。サルベージができなかったカードを弊社でお預かりして品質調査をするサービスも行っています。
SxSメモリーカードは、製品出荷前に国内製造事業所にて徹底した品質検査や様々なテストを実施し、高い信頼性を確保しています。ユーティリティソフトウェア「Memory Media Utility」をダウンロードすることで、カードの状態診断やフォーマット、ライブライリー管理等にお使いいただけます。SxSメモリーカードは主に弊社の業務用製品特約店でご購入いただけます。
*1 SxS PRO+シリーズをご使用の場合
[XQDメモリーカード]
高い堅牢性と高速な書き込み・読み出しスピードに対応するメモリーカードです。XQDメモリーカードは「XQD ExpressCardアダプター」を使用してSxSメモリースロットで使用することができます。記録されているデータの読み出しができなくなった場合には、お客様ご自身でPCを用いて可能な範囲で修復するデータ復旧ソフトウエア「メモリーカード ファイルレスキュー」をご利用いただけます。XQDメモリーカードは弊社の業務用製品特約店やカメラ店などでご購入いただけます。
[SDメモリーカード]
比較的安価で、入手の容易なメモリーメディアです。「SDカードアダプター」を使用してSxSメモリースロットで使用することもできます。(ただし、一部の記録モードには対応していません。) 記録されているデータの読み出しができなくなった場合に、お客様ご自身でPCを用いて可能な範囲で修復するデータ復旧ソフトウエア「メモリーカード ファイルレスキュー」をご利用いただけます。
[ご注意]
- 本稿でご紹介しているデータの修復を行うソフトウエアならびに機能は、いずれもソニー製レコーディングメディアでのみご利用いただけます。なお、全ての使用条件における修復を保証するものではありません。
- ソニーのカムコーダー機器でご利用いただくレコーディングメディアはお客様のご判断にて最適なものを選択してご使用ください。SxSおよびXQDカードにつきましてはソニー製以外のメモリーカードをご使用の場合、動作の保証はいたしかねます。またSDカードにつきましては全てのメモリーカードでの動作を保証するものではありません。